不用品販売や物販で、売上の管理をしなくちゃいけないのは分かっているけど、管理表を作るのはめんどくさいし、なんとなく把握できてるから後回しでいいや、なんて思うことはありませんか?
こんなお悩みのために、便利な売上管理表を紹介します。
今回ご提供するのは、仕入れと販売情報を入力、送料はプルダウンで選ぶだけで自動計算され、1ヶ月ごとの利益がひと目でわかる優れものです。
どんな項目を管理すればいいか分からない方や、手数料や送料計算など、すべての項目が毎回手入力だとめんどうと感じる方にもおススメの管理表となっております。
売上管理表の使い方
セルの項目と色分け
セルには仕入れと販売の情報を入力し、利益を計算します。
配布しているスプレッドシートでは、情報ごとにセルを色分けして見やすくしています。
仕入れ:黄、販売:青、利益:赤で色分けしています。
仕入れと販売の項目は次の通りです。
手入力の項目
商品名から販売日に該当するB~I列は自分で入力します。
発送方法のK列は、プルダウン形式で選びます。
(セルをクリックして右端に表示される▼を押すと候補が出てきますので、該当する発送方法を選びます。)
すると、手数料と送料、利益が自動計算されるようになっています。
合計8項目の手入力は多少めんどうかもしれませんが、ひとつの商品情報を作成すれば、ほぼコピーして使用できるようになるので、試しに使ってみて下さい。
計算式
手数料
手数料はメルカリを想定しているため、販売価格×10%で自動計算されます。
送料
送料(L列)は発送方法(K列)を選択すれば、自動的に入力されるようになっています。
送料は2024年6月時点の送料を反映しています。
利益
次の項目を入力すると、利益(M列)が自動計算されるようになっています。
計算式は、販売価格(G列)からそれ以外の4項目をすべて差し引いたものになります。
便利機能
ピボットテーブル
ピボットテーブルは、まさに売上管理・解析、データのグラフ化などにとても便利な機能です。
項目別に集計したり、並べ替えたりすることも可能で、さまざまな切り口でデータを集計・分析できます。
配布している管理表では、「データ集計」のシートで使用しています。
月毎ごとの売上や利益を集計して見られるようになっており、確定申告の書類にもそのまま値が使えて役に立ちます。
Arrayformula関数
こちらはスプレッドシートの機能です。
配布しているエクセルにはありませんが、Googleのドライブ上の編集で使うことができます。
聞きなれない関数かもしれませんが、とても便利な関数ですので覚えておいて損はありません。
複数セルをまとめて計算するときに使える便利機能です。
同じ計算式を一列分適用する場合には、セルを選択してドラッグしたり、ダブルクリックしたりする必要がありますが、数が増えていくと作業がめんどうになります。
そこで、Arrayformula関数の出番です。
一番上のセルにArrayformula関数と計算式、範囲を入れておくだけで、セルに計算式を適用する手間が省けます。
管理表でやりたいこと
利益計算
売上管理の目的は、利益を把握することです。
とてもざっくりいうと、利益は以下の式で計算できるので、むずかしいことはありません。
(利益)=(販売価格)―(仕入れ価格)
規模が小さいうちは、頭の中である程度把握できると思いますが、取り扱うものが多くなると、そうもいきません。
また、出品や梱包・発送作業が忙しく、管理表を作るのが後回しになってしまうこともよくあります。
正確な利益や資金繰りを把握するためにも、売上表は早い段階から作るようにしましょう。
個人事業の場合は、確定申告がラクになるメリットもあります。
仕入れ情報
利益計算のためには、まず仕入れ情報が必要です。
どの商品をいつ、何個、どこから仕入れていくらかかったかを記録しておくと、あとから見返しても困りません。
販売情報
続いて販売の情報を記入します。
どの商品がいつ、どのプラットフォームでいくらで売れて、送料はいくらかかったのか、辺りを押さえておくといいでしょう。
売れた先のプラットフォームは販売手数料にかかわってきます。
次の仕入計画を立てる
仕入れと販売の情報から利益が把握できると、次の仕入金額や量を決めることができます。
規模を大きくしていくのに必要ですので、しっかり計算できるようにしておきましょう。
また、商品の種類や販売日も記録しておくと、各商品に対する売れ行きも分かります。
売れやすい時期の予想がつくと、それに合わせて仕入れ計画を立てられるようになりますし、不良在庫も減らせるメリットがあります。
管理項目はこれだけでOK
売上表で管理しておくのは、仕入れ、販売、利益の3つです。
仕入れ項目
品番
商品それぞれに対して番号をふっておくと便利です。
例えば、商品名は同じ「ボールペン」でも種類が異なる場合があります。
「どっちのボールペンだったかな」とならないよう、番号付けしておくと区別がしやすくなります。
商品名
自分があとから見て分かる商品名をつけましょう。
特徴なども記入しておくと、時間がたっても思い出しやすくなります。
仕入れ先
商品をどこから買ったのか、の情報です。
中国輸入などに代表されるネットの卸売りサイトや、リサイクル用品を扱う実店舗などいろいろあるので、仕入れ先を忘れないよう記録しておくといいでしょう。
仕入れ日
仕入れた日を記入します。
ネット仕入れの場合、購入手続き時点と実際に商品が届くまでにはタイムラグがあります。
自分の中でルールを決めてしまえば、基本的にはどちらを仕入れ日に指定しても大丈夫です。
ですが、個人事業などで帳簿をつける際には、お金が移動するできごとがあったときの日付で記入するので、開業のときには頭に入れておくといいでしょう。
商品原価
商品の購入金額を指します。
次に説明する仕入れ費用とは別に、商品の原価を管理します。
仕入れ諸費用
仕入れにかかる費用を記録します。
店舗せどりの場合には、仕入れ時に送料などは発生しないので、項目としては不要ですが、ネットでの仕入れでは必要になります。
とくに、中国輸入の場合には、中国から日本への国際送料に加え、中国国内送料や関税、輸入消費税、通関手数料などがかかってくるので要注意です。
販売項目
販売価格
売れた時の金額です。
「いくらで売った」という情報は利益計算に直結しますので、しっかり記入しておきましょう。
販売日
販売日も記録しておくことをおススメします。
仕入れ日からどのくらいのタイムラグがあったか、どの時期に売れやすいのか、などを分析するのに役立ちます。
販売先
どの販売プラットフォームで売れたか、の情報を記入します。
たとえば、メルカリやラクマなどのフリマアプリや、Amazon、自分のネットショップなどが該当します。
各プラットフォームでの売れ筋の確認に使えるとともに、販売手数料にかかわってくる項目です。
手数料
販売で発生する手数料です。
出品や販売時にかかる費用を指します。
販売先のプラットフォームによって決められた手数料が発生するので、規約などを読んで間違いのないように計算しましょう。
送料
販売後、発送にかかる費用です。
商品の大きさや重さによって異なり、利益計算のときに使用します。
発送方法もあわせて記録しておくと、より便利です。
利益項目
利益は販売で得た金額から仕入れにかかった費用を差し引くことで計算できます。
販売で得た金額
販売価格から手数料と送料を差し引いた金額になります。
(販売価格)―(手数料)―(送料)
仕入れ費用
商品原価に仕入れ諸費用を合わせた費用になります。
(商品原価)+(仕入れ諸費用)
利益
(利益)=(販売で得た金額)―(仕入れ費用)ですので、
(利益)=(販売価格)―(手数料)―(送料)―(商品原価)―(仕入れ諸費用)
と表せます。
この式をエクセルやスプレッドシートで計算できるようにしておけば、かんたんに売上管理ができます。
管理表記入のタイミング
事象が発生したとき
管理表は作ったけど、いつ書き込めばいいの?
とくに決まってはいませんが、商品の出し入れがあった都度記入することをおススメします。
管理表の記入のタイミングは決まっていないので、そのつど書いても、まとめて書いても問題ありません。
ただ、そのつど記入する方が次のメリットがあります。
あとからまとめて書こうとすると「いつの分まで記入したっけ?」ということがよく起こります。
そのつど記入するようにすると、いちいち見返す手間が省け、さらに記入漏れも減らせます。
副業でも利益が20万円以上になったら、確定申告をする必要がありますが、年度末の書類作成も時短できるでしょう。
12月31日までに売れた分が1年の売上
確定申告のルールにもう少し触れると、「売れた時点で売上」というのが基本の考え方です。
12月31日に売れて発送前でも、その年の売上となります。
売上管理表も確定申告のルールに合わせて記入しておくと、申告書作成がスムーズです。
確定申告をかんたんに
アプリを使ってかんたん確定申告
売上管理表の値は、そのまま確定申告に使えますが、手作業でやるとミスが出るので、会計ソフトで管理するのがおススメです。
クラウド上で使えるアプリもあり、いつでもどこでも記入ができます。
登録だけで無料で使えるものもあるので、ぜひ試してみてください。
最後に
売上管理表の使い方と管理項目について解説しました。
作るのは面倒かもしれませんが、いちど導入するとずっと使えるので、早い段階から管理していくのがおススメです。
配布している管理表は、わたしも実際に使っており、メルカリ中国輸入で月平均20万円ほど稼いでいます。
メルカリ中国輸入のくわしいやり方や、利益計算方法はこちらでも解説していますので、よろしかったらご覧ください。
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