ホワイト企業のブラック上司①~8年目の異変~

ちょっと小話

ホワイト企業でも上司がブラックなら、ブラック企業になります。

もちろん就職するならだんぜんホワイト企業ですし、ブラック環境におちいる心配もグンと減ります。

ですが、世間的にホワイト企業といわれている会社にいるからこそ、抱える悩みもあったりします。

  • 優良企業のはずなのに、上司がおかしい気がする
  • 隣の部署はホワイトだから余計つらい
  • 本当のブラックではないから、周りに相談しにくい

今回は、同じような悩みを抱える方へ、少しでも気持ちが楽になりますよう、わたしの体験談をお話します。

いつもは、メルカリ中国輸入などの副業系の記事を発信していますが、この記事の内容はわたしが副業を決めるきっかけになったお話です。

振り返ると、このことをきっかけにお金の勉強をし、投資・副業を始め、「会社に依存しない人生を送る」という新たな目標ができたので、結果的には悪くなかったのかもしれません。

ですが、今でも鉛玉を飲み込んだように気持ちが沈むこと、会社の仕事に打ち込めずもどかしいことがあります。

まだまだ気持ちは昇華できていませんが、途中経過ということで、数回に分けてお届け予定です。

ホワイト企業での異変

わたしの務めている会社は、世間一般的な「ホワイト企業」です。

業界での「ホワイト度が高い企業ランキング」で1位を取ったこともありますし、ホワイト企業総合研究所が実施した「2024年卒版 一流ホワイト企業ランキング TOP100」にもランクインしています。

勤めて10年以上になりますが、人にも仕事にも恵まれ、楽しく仕事をし、成果も上げられていました。

異変が起きたのは8年目のときです。

育児休業明けのタイミングでついた「上司A」がその原因です。

上司Aは、いわゆる「クラッシャー上司」というものでした。

しかしそのことに気がつくのは、ずっと後になってからのことで、長い間苦しめられました。

クラッシャー上司

クラッシャー上司とは

クラッシャー上司とは、「部下を精神的に追いつめてつぶしながら、出世していく人」を指します。

部下をつぶす様子を、石などの硬いものを砕く機械を指す「クラッシャー(crusher)」という言葉を使って表現しています。

クラッシャー上司の生態

部下を精神的に追い詰めてつぶす。他人への共感性が欠如しているため、そのことに罪悪感を抱かない。しかも、基本的には仕事ができるため、会社としても処分がむずかしい。結果として、クラッシャー上司は部下を潰しながら、どんどんと出世していく

実は、上司Aが潰した部下は知っている範囲でも、わたしで3人目。

にもかかわらず、今でもプロジェクトリーダーを任されています。

その理由は、次に説明する表向きの性格が関係しています。

表向きの性格

上司Aの表向きの性格は、次のようなものです。

  • 仕事ができる(よって上からの覚えがいい)
  • 物腰がやわらか
  • 悪気がない

いろいろとやっかいですが、まず仕事ができます。

そして発言力があるために、上の人間を説得でき、「あいつが言うなら」と信頼も厚いです。

基本的に誰に対しても「です・ます調」で話し、穏やかな雰囲気を醸し出しています。

はたから見ると、他人をクラッシュしそうには見えません。

加えて悪気がなく、本人からすると本気で部下を育成しようと考えています。

やっかいな実態

しかし、その実態は次の通りです。

  • 部下を思い通りにしたがる
  • 厳しいことは別室で個別にいう
  • 「こっちが悪いのかな」という気にさせられ、追い詰められる

部下を思い通りにしたがる

自分が仕事ができるからこそだと思いますが、部下を思い通りにしたがります。

部下の行動を、なんでもかんでも管理したがるマイクロマネジメントなのです。

マイクロマネジメントとは、上司が部下や新人の行動を細かく管理・チェックし、過干渉する管理のことです。

心配性や失敗を過度に恐れたり、自分のやり方で進めたいという管理職によく見られます。

部署が研究所ということもあり、それまで割と自由にさせてもらっていた状況から、突然「基本すべて報告すること」といわれました。

  • 取引先へのメールは、送る前に報告
  • 在宅勤務中、やることを時間ごとに報告
  • 会議室や実験室に行くときも報告

え?実験室に行くのも!?

という感じです。

これでは席を離れるたびにいちいち報告しろ、といっているようなものです。

当時8年目で、それなりに仕事を任されてきたのに、手足を拘束されたように動きにくくなりました。

厳しいことは別室で

ていねいな口調ではありますが、厳しいことは別室に呼ばれていわれました。

  • 「最初からしっかり考えておけば、余計な時間を取られなかったでしょ。私、間違ったこと言ってます?」
  • 「やりたいことがなければ、部下を外しますよ」

自分は正しいことを前面に出し、相手の逃げ場をなくして、おどしをかけるいい方です。

当時のわたしは縮こまるしかありませんでした。

加えて、わたしが直接いわれたわけではありませんが、ほかの部下に対して

  • 「上司を困らせないでください」
  • 「そんな仕事しかできないのでしたらクビですよ」

というようなことも平気でいう人でした。

いち管理職でしかないのに、ありえないもの言いです。

その部下の人は、一人目の犠牲者でした。

人を追いつめる

「あなたのため」というのが上司Aの口ぐせでした。

わたしに足りないスキルを指摘しては、

  • 「これはあなたのため思ってのことだから」
  • 「あなたがこれを身につければ、もっといい仕事ができるようになるから」

というのです。

その言葉を額面通りに受けとっていたわたしは、しだいにこう思うようになります。

上司はわたしのためを思って言ってくれている。

それなのに何度も指摘を受けて、わたしはダメな人間だ…

これこそが、人を思い通りに動かそうとする人間の常とう手段とも知らずに、心は疲れていくばかりでした。

そんな日々を3年近く送っていたら、ある日突然耐えきれなくなって、わたし自身が爆発してしまうのです。

②に続きます。

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